人権派映画監督に懲役1年 国軍批判のミンティンココジー氏 ミャンマー民主化に暗雲

人権派映画監督に懲役1年 国軍批判のミンティンココジー氏 ミャンマー民主化に暗雲

有罪判決後に移送車で連行されるミンティンココジー氏(ヤンゴン、撮影:北角裕樹)

 2019年8月29日、フェイスブックで軍を批判したとして逮捕・起訴されたミャンマーの人権派映画監督、ミンティンココジー氏の公判が開かれ、インセイン郡裁判所は懲役1年の有罪判決を言い渡した。同氏側は判決を不当として控訴する方針だ。国内外の市民団体などは反発しており、アウンサンスーチー国家顧問兼外相が実質的に率いる国民民主連盟政権の民主化に改めて疑問の声があがりそうだ。

 ミンティンココジー氏は、フェイスブックに国軍を批判する投稿をしたとして、国軍側から告訴され、国軍の反乱を促いかねない行為を広範に禁止する刑法505条a項違反の罪に問われた。判決で裁判官は、同氏が国軍に対して「犬」や「牛」など強い単語を使っていることなどから悪質だと認定、実刑判決を言い渡した。ミンティンココジー氏は判決言い渡し後、「判決は予想していたのでショックではない。大事なのは2008年憲法の改正だ」と記者らに話した。

 ミンティンココジー氏は、「人権と人間の尊厳映画祭」の主催者として知られ、「フローティング・トマトズ」など多くの映画を製作してきた。近年は若手映画人の育成にも力を入れていた。肝臓がんの手術を受けていることから、4月の逮捕以降、健康問題が懸念され、たびたび保釈を求めていたが裁判所は認めなかった。

【取材/執筆:北角裕樹】

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