【タイ】カスタムメイドのおしゃれマスクで新型コロナを乗り切りたい! 頑張るタイの日系企業

【タイ】カスタムメイドのおしゃれマスクで新型コロナを乗り切りたい! 頑張るタイの日系企業

この苦境を何としても乗り切りたいと語ったMODENAの浅井社長

 2020年6月11日、タイの新型コロナを取り巻く状況は確実に収束に向かいつつある。しかし、タイからも日本からも公的支援を受けられず、厳しい状況に置かれている日本人の個人経営店の奮闘をタイでコロナを乗り切ろうと頑張る日系企業の第3弾として取材した。

 タイでは現在、新規感染者は海外からの帰国者のみで、6月10日現在では国内の感染者は16日間確認されていない。また、6月2日には32,000人に対して、PCR検査を実施したが陽性例は見つからなかった。検査は10万人を目標に現在も続けられている。こうした状況の中、国内の商業施設や店舗は一歩一歩通常営業に戻りつつあり、レストランなどに続いて、タイ式マッサージやスポーツジムなども再開した。全ての業種が通常営業に戻るフェーズ4の発令も今月中か7月初旬かと期待されている。

 しかし、外国からの入国制限が続けられていることからも、タイ政府が国内を優先する形で進めていることがわかる。そのため、観光関連の業種はここに来てやっと国内旅行者向けにサービスを再開し始めた状況だ。

 バンコク都心で、2018年から主に観光客向けにオーダーメイドのスーツを仕立てているMODENAの浅井社長は、4月には来店客が全く無かったという。そんな時に知り合いから店のマスクを作れないかという相談を受けた。それがきっかけとなり、スーツ作りをマスク作りに切り替えた。しかし、待っているだけでは来店も無いことから。これまでの顧客名簿をもとに必死で営業に回ったという。

 「おかげさまで、お店のロゴなどを入れたカスタムデザインのマスクは、従業員ユニフォームの一部となった感じで、さらに宣伝効果もあるねと仰っていただいています。スーツ作りのノウハウも取り入れて、スクリーン印刷だけでなく、写真プリントもできるので非常に繊細なデザインができると喜ばれていますね。それに普通カスタムメイドは100枚以上とか大量に注文しないと受けつけないんですが、少しでも売上げに繋げようと10枚からでも作っています。」

 規制が緩和されるに連れて、スーツのお客さんも徐々に戻りつつあるのですがという浅井社長は、続けてこうも語った。

 「口コミで繋がって来たお客さまや、日本の知人からの注文もいただいてます。こうした非常事態だからこそでしょうか、お客さまがさらにお知り合いを紹介してくることも少なく無いので、日本人どうしの絆というか、助け合いの気持ちをひしひしと感じています。そのご恩に答える意味でも、諦めずになんとか踏ん張って乗り切って、また日本からの観光客をお迎えしたいと思っています。」

 今や生活に欠かせなくなったマスクは、今後おしゃれなファッションアイテムとして定着するのだろう。しかし、マスクだけでは正直利益はほとんどないそうで、1日も早く観光客が戻ってくることを願いつつ、何とかこの苦境を乗り切ろうという浅井社長の必死の攻防が続いている。

【取材/写真:TS】

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