英リバプール、世界遺産抹消=都市開発が景観破壊

英リバプール、世界遺産抹消=都市開発が景観破壊

世界遺産の登録を抹消された英中部リバプールの港湾地区(国連教育科学文化機関=ユネスコ=提供・時事)

 【ロンドン時事】国連教育科学文化機関(ユネスコ)は21日、英中部の港湾都市リバプールを世界遺産から抹消すると発表した。18〜19世紀の面影を残す街並みが世界遺産に登録されていたが、その後の都市開発で歴史的景観が破壊されていると判断した。登録抹消はこれが3例目。

 リバプールは大英帝国の最盛期に国際貿易の中心地として栄え、2004年には港湾地区を中心に「海商都市」として世界遺産に登録された。ただ、再開発が進む中、12年には「危機遺産」に指定。その後も再開発の動きが止まらず、サッカー・プレミアリーグのエバートンの新スタジアムもこの地区に建設される予定となっている。

 ユネスコは声明で「これらの建設が世界遺産としての正統性と一体性を損なうと考えている」と表明。一方、リバプールのジョアン・アンダーソン市長は「決定に本当に失望した。港湾地区を廃虚のままにしておくことを望むのは信じられない」と落胆をあらわにした。 【時事通信社】