イラン、地下施設でウラン濃縮=査察官も拒否、米欧強く抗議

イラン、地下施設でウラン濃縮=査察官も拒否、米欧強く抗議

イラン中部フォルドゥの核施設内部=6日にイラン原子力庁が公表(AFP時事)

 【カイロ、ベルリン時事】イラン原子力庁は7日、核合意で認められていない中部フォルドゥの地下核施設でのウラン濃縮活動を再開したと発表した。国際原子力機関(IAEA)は同日、急きょ理事会を開き対応を協議。度重なる合意逸脱や別の施設への査察官の立ち入り拒否について、米国と欧州は強く抗議し、緊張が高まっている。

 米国代表は理事会で「(イランへの忍耐は)もう時間切れだ」と強調。立ち入り拒否も「悪意ある挑発」であり「報いを受けるべきだ」と断じた。AFP通信によると、欧州連合(EU)代表も査察官の問題を「深く懸念している。再発防止を求める」と訴えた。

 イランは、米国の合意離脱に対抗して合意の履行停止を進めており、今回が第4弾となる。6日にはフォルドゥの施設へ六フッ化ウランが搬入され、設置されていた遠心分離機に7日未明から注入が開始された。濃縮活動は今後加速する見通しで、9日までに4.5%に濃縮する方針。サレヒ原子力庁長官は、フォルドゥでは原発燃料に使う5%程度に濃縮する方針を示している。この作業にはIAEA査察官が立ち会ったという。

 しかし、原子力庁の6日の発表によると、中部ナタンツの核施設を先週訪れた女性査察官が「不審物を持ち込もうとしたことが判明した」ため、立ち入りを拒否。査察官は既にイランを出国した。イランはこれまでIAEAには協力姿勢を示していただけに、査察官拒否は国際社会との溝を一段と深めそうだ。 【時事通信社】