野党指導者の軟禁解除=EU制裁回避が狙いか―カンボジア

野党指導者の軟禁解除=EU制裁回避が狙いか―カンボジア

11日、プノンペンの自宅で、訪問した駐カンボジア仏大使を出迎えるケム・ソカ氏(右)(AFP時事)

 【バンコク時事】カンボジアの旧最大野党で、2017年11月に解党を命じられたカンボジア救国党のケム・ソカ党首(66)が10日、自宅軟禁を解かれた。ケム・ソカ氏は17年9月、政府転覆を企てたとして国家反逆容疑で逮捕・起訴され、昨年9月から軟禁下に置かれていた。

 フン・セン首相が長期政権を敷くカンボジアをめぐっては、国外に逃れていた救国党指導者のサム・レンシー氏が帰国を強行する構えを見せ、拠点とするパリから9日にマレーシアに到着。民主化運動の拡大を懸念するフン・セン政権は警戒態勢を強めており、緊迫の度を増している。

 ケム・ソカ氏の軟禁解除は健康問題のためとされ、国外渡航や政治活動は認められない。カンボジアの有力な輸出先の欧州連合(EU)が民主化後退を理由に検討する経済制裁の回避を狙い、フン・セン政権が解除に踏み切った可能性もある。

 サム・レンシー氏はツイッターに「軟禁解除は正しい方向へのわずかな一歩」と投稿し、「ケム・ソカ氏への訴追を取り下げ、救国党の復権を認めるべきだ」と要求した。 【時事通信社】