中国、米香港人権法に対抗措置=軍艦寄港拒否、NGOも制裁

中国、米香港人権法に対抗措置=軍艦寄港拒否、NGOも制裁

1日、香港で、米国の香港人権法成立に感謝を示す行進に参加するデモ隊(EPA時事)

 【北京時事】中国政府は2日、米国の「香港人権・民主主義法」成立に対抗し、米軍の艦艇や航空機が整備のため香港に立ち寄ることを一時拒否する措置を決定し、即日実施したと発表した。米国の非政府組織(NGO)も香港の民主派デモを支援しているとして制裁を科すが、具体的な内容は不明。米側の反発は必至で、米中貿易協議の見通しは一層不透明になりそうだ。

 中国外務省の華春瑩報道局長は2日の記者会見で、米側は「中国の断固とした反対を顧みず」同法に署名、成立させたと非難し、「米国は誤りを正し、香港への介入や中国の内政に干渉する言動をやめるよう促す」と強調。さらに「情勢の進展に基づき一層の必要な行動を取る」と述べ、米側の対応次第で追加制裁を行う方針を示した。

 制裁対象のNGOは、全米民主主義基金、国際共和研究所、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ、人権団体フリーダムハウスなど。華氏はこれらのNGOが「中国に反対し香港を乱す分子を支持し、極端な暴力犯罪行為に従事するよう教唆し、香港独立の分裂活動を扇動した」と断定。「今の香港の混乱状況に重大な責任があり、相応の代償を払わなければならない」と主張した。

 中国外務省の楽玉成次官は先月28日、米国のブランスタッド駐中国大使を呼び、人権法成立に抗議。「米国の誤った措置に対し中国は必ず断固反撃する」と強力な制裁を示唆していた。

 しかし中国は1997年の香港返還以降、米軍の艦艇や航空機の香港立ち寄りをたびたび拒否している。昨年も米国が中国の中央軍事委員会装備発展部などを制裁指定した後、同様の措置を取った。大詰めを迎える米中貿易協議の「第1段階の合意」に影響が出ないよう、現時点では比較的軽い対抗手段にとどめた可能性もある。 【時事通信社】