NATO、中国脅威を初議題に=「一帯一路」、欧州触手に警戒

NATO、中国脅威を初議題に=「一帯一路」、欧州触手に警戒

ギリシャを訪問しパブロプロス大統領の歓迎を受ける中国の習近平国家主席=11月11日、アテネ(EPA時事)

 【ロンドン時事】旧ソ連とロシアの脅威に対抗することを主眼としていた北大西洋条約機構(NATO)が変わろうとしている。創設70年を記念するロンドンでの首脳会議では、中国の脅威を初めて討議。シルクロード経済圏構想「一帯一路」の下、欧州にも触手を伸ばす中国に警戒感が強まっている。

 「中国が間近に来ているという事実を考慮しなければならない」。NATOのストルテンベルグ事務総長は3日、「北極圏やアフリカで中国を見掛けるようになった。欧州のインフラに対する莫大(ばくだい)な投資やサイバー空間でも中国を目にしている」と述べ、NATOで中国の脅威を議論する意義を強調した。

 中国の習近平国家主席は11月、ギリシャを公式訪問し、同国最大のピレウス港への投資促進などを含む覚書に署名した。先進7カ国(G7)では、イタリアが3月に一帯一路推進に関する覚書を締結。これまでにポルトガルなど欧州連合(EU)加盟国の半数以上が一帯一路に関する協力文書に署名した。

 中国を戦略的競合国と位置付ける米国は、次世代通信規格「5G」網整備においても中国の進出を警戒する。NATO首脳会議でも、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)などの機器の排除を加盟国に求める見通しだ。

 トランプ米大統領は、NATOがロシアの脅威だけでなく、中国にも目を向けつつあることを歓迎。「NATOは変化している。このように柔軟なNATOのファンになった」と語り、対中国での連携に期待を示した。 【時事通信社】