ネタニヤフ首相が法廷に=汚職事件で初公判―イスラエル

ネタニヤフ首相が法廷に=汚職事件で初公判―イスラエル

イスラエルのネタニヤフ首相=2月9日、エルサレム(AFP時事)

 【エルサレム時事】イスラエルで24日、3件の汚職事件で起訴されたネタニヤフ首相の初公判が行われた。現職の首相が刑事裁判の被告となるのは同国史上初めて。ネタニヤフ氏は17日に新たな連立政権を発足させたばかりで、出廷直前に「私はイスラエルに命をささげている」と強調した。裁判を乗り切れるかが円滑な政権運営のカギを握ることになりそうだ。

 検察の発表などによると、ネタニヤフ氏は首相在任中の2012〜17年ごろ、通信会社の関連メディアによる自身への好意的な報道と引き換えに、経営上の便宜を同社に与えたとして、収賄や背任などの罪に問われている。

 また、地元有力紙に便宜を供与して批判的な論調を抑えようとした件と、実業家から不正に葉巻やシャンパンなどを受け取った件についても、検察はそれぞれ罪に当たると判断した。ネタニヤフ氏は3事件すべてについて無罪を主張し、全面的に争う構えだ。

 ネタニヤフ氏はエルサレムの裁判所での初公判に先立ち、「ボディーガードを引き連れて出廷すれば、(密集回避を求める)新型コロナウイルス対策上の規制に反する」と主張し、本人不在での審理を求めた。イメージ悪化を避けようとした可能性もあるが、裁判所は「被告人の出廷は不可欠」として、欠席を認めない方針を示した。

 イスラエルでは政局の混乱に伴う3度の総選挙の末、17日に新型コロナに対応するための「緊急挙国一致内閣」が発足した。在任中の首相は起訴されても有罪が確定するまで辞任する必要はないが、裁判の展開によっては、ネタニヤフ氏が国民の支持を失って政局が再び流動化する恐れがある。 【時事通信社】