プーチン氏、まだ祝意なし=バイデン次期米大統領に

プーチン氏、まだ祝意なし=バイデン次期米大統領に

ロシアのプーチン大統領=11月18日、モスクワ郊外ノボオガリョボ(EPA時事)

 【モスクワ時事】11月の米大統領選をめぐり、各国首脳がバイデン次期米大統領に祝意を示し、関係構築を急ぐ中、ロシアのプーチン大統領はいまだに祝意を表明していない。上院議員時代からロシアに厳しい発言を続けてきたバイデン氏に対する警戒感があるとみられるが、中国の習近平国家主席も既に祝電を送っており、ロシアのかたくな姿勢が際立つ。米ロ関係は難しい状況が続きそうだ。

 トランプ大統領が敗北を認めず、法廷闘争を続ける限りは「公式結果を待つ」(ペスコフ・ロシア大統領報道官)のがロシアの立場。ただ、2016年の前回の米大統領選では、プーチン氏はトランプ氏が勝利を確実にした直後に祝電を送っており、対応の差が顕著だ。前回大統領選では、ロシアがトランプ氏を勝たせるために介入したと指摘されており、米ロ関係悪化の大きな原因となった。

 バイデン氏は選挙戦中、ロシアを「米国の最大の脅威」と表現し、反ロ的な姿勢を隠さなかった。プーチン政権としては、ロシアに融和的な言動を繰り返してきたトランプ氏の方がくみしやすかったのは明らかだ。

 プーチン氏は11月22日放映の国営テレビのインタビューで「われわれはトランプ氏もバイデン氏も敬意を持って接している」と語った。「誰であれ、米国民が信任する人物と働く用意がある」とも主張した。

 一方で、米ロ関係については「既に悪化している」と冷ややかな見方を示して本音をのぞかせた。祝意を示していないことに関し「われわれはただ政治的対立が終わるのを待っているだけだ」と自然体を強調している。

 1973年から36年間、米上院議員を務めたバイデン氏の得意分野は外交。ソ連やロシアに厳しい交渉相手の一人だった。副大統領となってからもウクライナのポロシェンコ政権を支えた中心人物で、ロシアとの因縁は非常に深い。

 米ロ間では唯一残る核軍縮の枠組みである新戦略兵器削減条約(新START)が来年2月に期限切れを迎える。バイデン氏は延長の意向を示しているが、ロシアがバイデン氏勝利をなかなか認めなければ、交渉にも影響が出そうだ。 【時事通信社】