人民元SDR入りで中国政治体制も改革を余儀なくされるか?【禁聞】

【新唐人2016年10月07日】
10月1日より人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出し権(SDR)の通貨として正式に採用されました。SDR入りにより、人民元が国際通貨となる道がついたと考えられていますが、人民元が国際的に信用され認められるにはまだ多くの課題が残されています。人民元の国際化には政治体制の改革を急ぐ必要があると専門家は指摘します。

10月1日、米ドル、ユーロ、円、ポンドに続く5番目のSDR通貨バスケットに人民元が正式に採用されたのを受け、通貨バスケット内の比重はドルが41・73%、ユーロが30・93%、人民元が10・92%、円が8・33%、ポンドが8・09%となりました。

IMFは10月7日に人民元を初めて使用したSDR金利を発表します。

IMFは、人民元のSDRバスケットへの採用は、中国経済を世界の金融システムに溶け込ませるために重要な一里塚であるとしています。

中国の金融コンサルタント、任中道氏は、人民元のSDR入りによりまず為替レートに影響が出るだろうと分析しています。

金融コンサルタント・任中道氏:「人民元がSDR入りしたことで、中国中央銀行は今後、為替レートの操作をしづらくなるでしょう。このため外国の銀行各行も、今年の年末には人民元が対米ドルで6・7元まで下落すると予測しています。」

UBS中国首席経済アナリスト・汪濤氏も、人民元のSDR入りが2万億元の海外逃避を招くだろうと述べています。

金融コンサルタント、任中道氏:「今後、国境を超えた資本の流動がさらに活?化するため、危険も増すということです。資金の海外逃避は中国の外貨準備高の急激な減少を招き、もし外貨準備高によって国際収支を賄えなくなれば、国際的な空売り勢力も人民元の空売りに走るでしょう。」

任氏は、中国は人民元のSDR入りにより生じるさまざまな問題に直面し、金融改革を加速させざるを得なくなると分析しています。

台湾メディアの『聯合財経網』は、現在中国国内の金融市場はまだ規模が小さいため、流動が小さく、資金流動に関するコントロールも厳しすぎると報じました。人民元の国際通貨としての潜在能力をさらに発揮させるには、中国政府が経済、法制度、政治の改革を行って海外投資家の信用を勝ち取らなければならないと、専門家は指摘しています。

浙江大学商学大学院院長・李志文氏:「習近平が一連の改革を行う可能性は非常に大きいと思います。これほど大きな経済指標のもとで人民元を国際化させるのはさほど難しくはありません。かつて台湾が蒋経国時代に行ったように、通貨を国際化させることは、経済成長を後押ししてくれた世界への恩返しを意味するのです。」

過去にIMFアジア太平洋地域事務所中国事務所所長を務め、現在アメリカのコーネル大学経済学部教授を務めるプラサッド氏は、アメリカの経済ニュース放送局CNBCに対し、人民元が重要な準備通貨となるまでにはまだ長い道のりがあり、大規模な改革が必要だと述べました。プラサッド氏は、中国は資本市場を開放するかどうかが重要で、変動為替制に移行できるかどうか、最も重要なことは海外の投資家に良質な人民元建ての資産を提供できるかどうかだと指摘しています。

浙江大学商学大学院院長・李志文氏:「役人の腐敗や社会制度の遅れ、そのほか元々の資産が有効活用されていない点などの問題があります。こうした政治構造の遅れにより、経済力も十分に発揮されません。政治的な問題が解決できれば、経済も飛躍すると考えます。」

李氏はかつて世界銀行や国連開発計画所などの組織で上級顧問を務めた経験があります。李氏によれば、中国から共産党がなくなり人民元が国際化を果たせば、人民元は下落せずに上昇すると指摘します。短期的な混乱がもたらされるが、それは人民元が開放され、政治体制改革によって、政府官僚の汚職、言論の自由の欠乏といった問題が減ったからであり、最終的には経済的繁栄をもたらすだろうと予測しています。

しかし、もし期待がはずれ、こうした利点が実現しなかったなら、人民元が開放されるやいなや為替レートの大混乱を招くだろうとも指摘しています。

中国中央銀行は暫くの間人民元の買戻しなどにより人民元を下落させ、SDR入りがもたらす混乱に対処するだろうと予測しています。

新唐人テレビがお伝えしました。

(翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李)