汚染された環境で働く中国の労働者の苦悩描く映画【禁聞】

【新唐人2017年4月13日】
中国は廉価な人件費で外国企業から製造業務を請け負っていますが、その裏では多くの中国人労働者が有毒物質に汚染された労働環境で病気にかかっています。ドキュメンタリー映画「共犯」では深セン市と広州の電子製品製造工場の有毒な化学物質に汚染され病気になった人々について取り上げています。本作はこのほどイギリス・ロンドンで行われたヒューマンライツ・ウォッチ映画祭で上映され、注目を集めています。

「当時24歳で白血病にかかりました。ベンゼン汚染が原因で白血病にかかり、骨髄性腫瘍ができたのです。」

これは記録映画「共犯(Complicit)」に出てくる話です。彼と同じような目に遭っている人はほかにも大勢います。

ミン・クンペンさんは26歳の時、ベンゼン汚染により白血病にかかりました。他界する前の最期の1年はミンさんの父親が病院で付き添い、故郷の祖母はミンさんに一目会いたいと願っていましたが叶いませんでした。

シャオ・ヤーさんは病気になる前はスマートフォンの製造工場で働いていました。風通しの悪い工場内で1日15時間、画面を拭く作業についていました。

シャオ・ヤーさん:「毎朝8時に勤務開始です。生産ラインで白電油(シンナーなど有機溶剤)を使って携帯電話のチップを一点の汚れもないように拭きます。トイレに行くか物を取るかする以外は、生産ラインに座りっぱなしで1日中同じ動作を反復します。」

窓がなく小さな換気扇があるだけの室内には、刺激の強い異臭が漂っていますが、作業員はこの匂いに次第に慣れてゆきます。体がもう無理だというサインを出した時には、もう取返しがつきません。

シャオ・ヤーさん:「具合はどんどん悪くなってきて、歩くことも困難になり、車椅子に乗らなければなりません。食事をするにも箸を使えないためスプーンで食べますが、口の中にうまく入れられない時もあります。手に力が入らない。入院して初めて『職業病』にかかったことを知りました。」

イー・イエティンさんは有毒物質に汚染された環境で働いていたことが原因で病気にかかったことを知りました。イーさんは治療を受けながら、ベンジンや正ヘキサンなどの有毒物質を原料に使用しないよう呼びかける運動を行っており、また病気をした労働者のサポートを行っています。

2014年2月にこの映画が発表された時、プロデューサーの一人、ヘザー・ホワイトさんは、病気にかかった労働者は自分の権利を守る術を知らず、その多くが故郷へ送り返されていると指摘しています。

「再び世界を変える」と謳うハイテク製品の広告が出て3年以上が経ちました。ですが、工場で働く労働者の暮らしは何も変わっていません。彼らは今も毎日、携帯電話のチップに残る糊を取り除く機械的な作業を行っています。労働環境は改善されず、政府も関心を持たず、怪我や病気になってもどこに訴えてよいかわかりません。

深セン市の人権法律センタースタッフ 李厳氏:「我々がサポートしている100件ほどのケースのうちの多くが、ベンジン中毒にかかったケースであり、職業病の被害者です。我々のケースのほとんどは深セン地区であり、ほんの氷山の一角と言えます。」

一たび職業病にかかると、被害を受けた患者は政府や企業といった強大な勢力を相手にしなければならないほか、複雑な法的手続きも行わなければなりません。私たちは、都市部に出稼ぎに来た農民が直面する苦悩に目を向ける必要があります。

新唐人テレビがお伝えしました。               

(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)