万達が1兆600億円の資産を売却した理由は何か

【新唐人2017年7月19日】
万達(わんだ)集団が中国国内のホテル76軒と遊園地13個を632億人民元(約1兆600億円)で同業者の融創中国に売却したことを巡り、融創が資金の半分近くを万達経由で銀行から借りたものであるため、万達がなぜ融創に資金を貸して自社の資産を購入させたのか疑問の声が上がっています。

万達が632億元近い資産を融創に売却すると発表した後、融創は11日、そのうち296億元は万達から借り入れたことを発表しました。

「ウォールストリート・ジャーナル」は金融研究機関の分析を引用し、もし万達が融創に資金を貸していれば、銀行のローンは万達にとっては債権ではなく資産となり、融創にとっては債権となると指摘しました。

両社は取引の詳細を発表していないため、専門家も株主も、この取引がいったいどんなものか分かりません。

「網易財経(もういざいけい)」は、売り手が売却したいのに、買い手に資金が足りない場合には、こうした売り手による融資は珍しくないと報じました。

万達集団のトップ王健林( おう けんりん)が、肖建華(しょう けんか)や呉小暉(ご しょうき)に続いて摘発されるのを恐れ、資産を売却し逃亡しようとしているという見方について、専門家は可能性は低いと指摘します。

評論家 文昭氏:「逃亡するのであれば、家や土地を売った後すぐさま金を金や銀、ドルに換えて海外に送金しますが、資本の持ち出しは現在政府に厳しく監視されています。巨額の資本を海外に送金しようとすれば、送金を阻止されるばかりか、海外の資金までも強制的に国内に戻されます。」

評論家の文昭氏は、万達が債権削減のために売却を行ったのなら、当局が共産党「19大」までに金融リスクを取り除くため、負債率を下げるよう万達に大きな政治的圧力をかけたからだろうといいます。

評論家 文昭氏:「そうであれば、万達のほかに調査対象として先月公表された海航や復星、安邦、浙江の羅森内里などの企業も同じような圧力を受けていると見られます。」

経済評論家 陳志飛氏:「王健林は政府と企業が癒着する中国の経済界で、活躍してきた人物です。政権内部の情報を取得し今回の行動を取った可能性があります。太子党と親しい関係にあり、中国一の富豪である王健林の行動は、中国経済から政局まで、不安定な要素を映し出すので、大きな関心を集めています。」

もう一人の不動産王、潘石屹(はんせききつ)も資産売却を急いでいます。ここ3年間で潘石屹が売却した不動産会社は総額236億元(約4000億円)に上ります。

評論家 文昭氏:「土地や住宅といった固定資産の価値が下がると見ているからです。企業の利益は不動産バブルによって成り立つと考えてはいけません。不動産を売ってもドルに換えて海外に持ち出すことができなければ意味がありません。リスクの少ない投資を探すしかありません。」

文氏は、政権上部と繋がりのある不動産王たちが続々と不動産市場から資本を撤退させているのは、何らかの情報を得たからではないかと見ています。今後、中国の不動産業界でどのような動きが出てくるか、注目してゆきましょう。

新唐人テレビがお伝えしました。               

(翻訳/白白 映像編集/李)