改宗者は認めない 年々減りゆくゾロアスター教徒 イラン・チャクチャク

改宗者は認めない 年々減りゆくゾロアスター教徒 イラン・チャクチャク

撮影:高橋邦典

 ヤズドから北におよそ80キロ、まるで火星にでも降り立ったかのような岩だらけの荒地の只中に、ゾロアスター教の聖地チャクチャクはある。不思議なことに、あたりは乾燥しきっているのに、岩山の洞窟内では絶え間なく湧水が滴り落ちてくる。ペルシャ語で、ポタポタと水の落ちる音が「チャクチャク」の名の由来だそうだ。

 テヘランから来たという女性たちが洞窟内につくられた祭壇の前で、祈りを捧げていた。毎年6月のこの時期は、多くの巡礼者たちがここを訪れる。

 「毎年ここにやってきます。昔はもっと多くの人が来ていたのに、年々ここを訪れる人は減っているようで、残念です」

 ゾロアスター教徒の人口が減っていることにも関係があるのだろう。紀元前6世紀にすでに存在していたゾロアスター教は、世界最古の一神教といわれている。しかし、改宗者を受け入れないため、教徒の人口減少に伴いその存続が危ぶまれはじめた。これほど歴史のある宗教が滅びてしまうとすれば実に残念な話だが、果たして彼らは異教徒が改宗してゾロアスター教徒になることを受け入れるだろうか? 最古の一神教の運命は、彼ら自身の手に委ねられている。

(2014年6月撮影)