習近平氏がアフリカ訪問に娘同伴 留守の間の異変を危惧

習近平氏がアフリカ訪問に娘同伴 留守の間の異変を危惧

この外遊には娘も…(Avalon/時事通信フォト)

 中国の習近平国家主席は7月19日から27日の日程で中東のアラブ首長国連邦(UAE)と、アフリカのセネガル、ルワンダ、南アフリカ、モーリシャスの計5カ国を訪問したが、この外遊にファーストレディの彭麗媛さんのほか、一人娘の習明沢さんも同行していたことが明らかになった。夫人はともかく、娘が習氏の外遊に同行するのは極めて異例で、初めてとみられる。

 中国では7月、習氏のポスターに墨汁がかけられるなど、習氏の独裁体制に批判が高まっていると伝えられた。そんな中での8泊9日という長い外遊のため、反習近平グループが決起して、明沢さんが人質にされるのを警戒しての措置との見方も出ている。米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」などが報じた。

 明沢さんは1992年6月生まれの26歳で、2010年に浙江大学外国語学院を卒業してハーバード大学に入学し、2014年の卒業後、北京に戻った。

 その後、中国政府機関で広報活動に携わっており、習氏を礼賛するポップス調の歌やアニメを製作したと伝えられている。また、英語が得意で、同時通訳もできるほどの能力を備えているとの情報もある。

 このため、習氏が明沢さんを今回の外遊に同行させたのは、英語が得意であることから、通訳の仕事をさせる傍ら、今後の広報の仕事にも役立たせたいとの考えがあったという。

 しかし、習氏が明沢さんを同行させることを側近に指示したのは出発のわずか3日前で、側近らにとっては寝耳に水だった。このため、明沢さんのホテルの手配や仕事の内容、その日程などの手配が出発ぎりぎりになっても決まらず、ぶっつけ本番で臨んだという。

 また、訪問国5カ国中4カ国がアフリカ諸国という点でも、移動や宿泊施設が整備されていないことも考えられるほか、衛生面での懸念もあり、丁薛祥・党中央弁公庁主任(党政治局員)は最後まで明沢さんの同行に難色を示したという。

 しかし、最終的に明沢さんが習氏に同行することが決まったのは習氏の次のような一言だった。

「もし、私が北京を留守にしている間に、クーデターが起きたら、明沢は間違いなく殺されてしまうだろう。そうなったら、お前は責任はとれるのか」

 これが真実とすれば、7月の北京は政治的に相当不穏な空気が流れていたことになる。英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は習氏が7月半ば、世界銀行のジム・ヨン・キム総裁と会談した際、「ずっとウトウトしていた」ほか、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のオードレ・アズレ事務局長との会談で、習氏は同氏のことを「何度も世界貿易機関(WTO)事務局長と言い間違えた」として、習氏が今回の外遊直前の時点で、「目に見えて疲れていた」と報じている。

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