中国で恩赦計画、しかし「抗日戦争参戦」など要件厳しすぎ

中国で恩赦計画、しかし「抗日戦争参戦」など要件厳しすぎ

恩赦計画の内容は?

 中国の習近平国家主席はこのほど、中国共産党政権が今年10月1日に建国70周年を迎えることを記念して、国家の刑罰権を消滅・軽減させる「恩赦」を実施することを決定した。恩赦の対象者として、9種類の条件に当てはまる服役囚が対象であると発表した。

 しかし、この恩赦対象の9種類は抗日戦争(1937〜1945年)に参戦した兵士であることのほか、中国の国家主権を守るための戦争への参戦者であることや、満75歳以上の重度の身体障害者であることなど、その対象者の人数が極めて少ないことが分かった。

 さらに、殺人犯や汚職犯罪による服役囚など重度の犯罪者は恩赦の対象から外されているため、ネット上では「恩赦の意味がまったくない。習近平主席の恩情を誇示するためだけの措置」などの批判が出ている。

 香港紙『大公報』によると、恩赦の対象になる服役囚は、このほか、国家の重大な建設プロジェクトに携って重大な貢献したものや省長以上の幹部で「模範労働者」「先進工作者」などの優秀な労働者に与えられる賞の受賞者。あるいは、かつて現役の軍人として、重大な戦功を上げ勲章を授与した者。

 続いて、正当防衛で3年以下の有期徒刑者、あるいは刑期の完了期間まで1年を切っていること。あるいは、18歳未満で服役し、刑期が3年以下の服役囚、あるいは刑期の完了期間まで1年を切っていること。配偶者を失った女性、あるいは未成年女子で、かつ重度の障害を持つ者なども対象だ。

 最後の条件は「すでに5分の1の刑期を務めており、情状酌量の余地がある者」となっている。

 しかし、殺人や汚職、強姦、誘拐、放火や銃器を使用した犯罪による服役者に加え、国家安全を脅かす犯罪やテロ犯罪、麻薬などの薬物犯罪などで重大な犯罪に関わった服役囚は恩赦の対象外となっている。

 このようなことから、香港紙『リンゴ日報』など一部香港メディアは「抗日戦争終了後、すでに74年も経っており、恩赦の対象者がいるとは思えない。このほか、模範労働者や勲章を授与された元兵士が服役しているとは考えられず、今回の建国70周年記念の恩赦はまったく現実を無視している」などと批判的に伝えている。

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