韓国で反日映画続々公開も当事者自ら「神話に近い」と認める

韓国で反日映画続々公開も当事者自ら「神話に近い」と認める

『主戦場』では慰安婦問題とは無関係な映像が繰り返し流される(YouTubeで公開された予告編より)

 この夏、韓国では燃え盛る反日の炎に油を注ぐがごとく、続々と「反日映画」が封切られる。今夏の新作で、まず目につくのは、これまでも数多くの映画で題材にされた“慰安婦もの”だ。

 7月25日には慰安婦問題をめぐる論争をテーマにした映画『主戦場』が封切られ、続く8月8日には、今年1月に92歳で他界した元慰安婦・金福童氏に密着した映画『キムボクトン』が公開される。

 日本による統治に抵抗した「三・一独立運動」から100周年にあたる今年は、韓国の自尊感情とともに反日感情が高まるタイミングでもある。そうした“ニーズ”を、韓国映画界が逃すつもりはないようだ。

 8月7日には、1920年6月に現在の中国吉林省の山間部で起きた“朝鮮独立軍”と日本軍の戦闘を描いた『鳳梧洞戦闘』が公開される。あらすじは次のとおりだ。

 新型の武器で武装する日本軍の大部隊に対し、満足な武器も持たない朝鮮独立軍。独立軍の勇士たちは知力を尽くし、鳳梧洞の渓谷や尾根に日本軍を誘い込み、予測不能な動きで日本軍を撹乱し、勝利を収める──。

 韓国の歴史教育では、この戦いを同年10月の「青山里戦闘」と合わせて「二大勝利」と位置づけており、「韓国で知らない人はいない」(韓国人男性)という。

 その戦果について韓国の高校歴史教科書では「日本軍の死者157人、負傷者300人」に対し「独立軍の死者4人」としている。

 しかし、これらの数字は大幅に誇張された可能性が高い。朝鮮系中国人作家で抗日運動にも参加していた故・金学鉄氏は、韓国左派市民団体の機関紙(2001年発行)の取材に、次のように打ち明けている。

〈鳳梧洞戦闘や青山里戦闘の戦果は少なくとも300倍は誇張されたもの〉
〈我々の独立運動史は神話に近いといえるほど誇張があった〉
〈日本軍と遭遇した時は10回に9回は負けた〉

 当事者自らが“神話に近い”と認める戦前の韓国独立運動については、韓国国民の間でも、誇張を批判する声が少なくないという。近著に『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館新書)がある韓国人作家・崔碩栄氏が語る。

「同作のポスターが公開されると、韓国のネット上には『また反日映画か』『誇張された話』と冷静に突っ込む声も一部に見られました。こうした根拠が不明確な内容の映画が公開されるのは問題ですが、韓国国内で議論が起きるようになってきたのは、健全な兆しといえるかもしれません」

 こうした映画が見向きもされなくなる日が、いつかはやってくるのだろうか。

※週刊ポスト2019年8月9日号

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