韓国の歴史教科書 全体の4割が20世紀以降、日帝支配に重点

韓国の最新教科書に日本とは違う大きな特徴 全体の4割が20世紀以降の近現代

記事まとめ

  • 『反日教育』が行われている韓国の最新教科書が入手され、内容の精査状況が報告された
  • 韓国の歴史教科書は近現代の割合が極めて多く、全体の4割を占めるという
  • 特に多い記述は『日帝支配』の36年間で、70〜80ページが割かれている

韓国の歴史教科書 全体の4割が20世紀以降、日帝支配に重点

韓国の歴史教科書 全体の4割が20世紀以降、日帝支配に重点

日韓関係は今や最悪(写真/EPA=時事)

「戦後最悪の日韓関係」と言われる現在、隣国の「対日観」は子供たちにどのように浸透しているのか。韓国で行なわれている「反日教育」が問題視されて久しいが、実際の教科書で日本がどう書かれているか、日本ではあまり紹介されてこなかった。それを知ることが、両国の真の理解には必要不可欠だ。韓国の最新教科書を入手し、内容を精査した。

◆「近現代史」が4割を占める

 日韓外交でたびたび火種となるのが両国の歴史認識の相違だが、その根源を探るため、まず歴史教科書を見ていく。

 韓国の歴史教科書には、日本とは違う大きな特徴がある。近現代の割合が極めて多いのだ。

 高校向けの歴史教科書『高等学校 韓国史』(東亜出版)の場合、全348ページのうち、150ページ超が20世紀以降の解説に割かれている。

 日本の歴史教科書最大手・山川出版社の『日本史B』では、全454ページのうち邪馬台国など古代史から明治時代までで約300ページが割かれているから、韓国の歴史教科書における近現代史の比率の高さがわかる。韓国の教科書事情に精通する韓国人作家の崔碩栄氏が解説する。

「どの出版社の歴史教科書も全体の約4割を20世紀以降の記述に割いている。特に多いのは日帝支配の36年。この期間について70〜80ページ割く教科書も珍しくない」

 例えば、当時の大韓帝国の外交権が日本に接収され、事実上、韓国が日本の保護下になることが決まった「第二次日韓協約」(1905年)については、条約文書の写真を添えてこう記述している。

〈伊藤博文は乙巳条約(第二次日韓協約のこと)を発布したが、高宗(大韓帝国皇帝)の署名がなく、国際条約に必要な形式的条件を満たしていない。強圧的に締結されたもので、この条約は無効である〉(『高等学校 韓国史』東亜出版、カッコ内は編集部注)

 この条約の国際法上の評価を巡っては現在も専門家の間で議論が分かれているが、その議論には触れてはいない。

 日本による韓国併合(1910年)を加速させた事件として知られる安重根の「伊藤博文暗殺」についてはどうか。

〈1909年10月、安重根がハルビンで伊藤博文を殺害した〉(同前)

 わずか2行の記述で終わっている。従来、安重根を「義士」として祀り上げてきた韓国の歴史教科書にしてはあまりに記述が少ない。

「私が学んだ20年前は、写真はもちろん、その功績が細かく書かれていました。近年は併合後の記述が一層増えてきている影響で、それ以前の歴史が減っている。安重根のくだりを削ってまで、日帝時代のことを厚く書く傾向がある」(崔氏)

※週刊ポスト2019年10月18・25日号

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