江沢民氏が大学訪問で健在アピールも不自然さ指摘の声

中国の江沢民元国家主席の写真に「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は加工の疑い指摘

記事まとめ

  • 中国の江沢民元国家主席を上海科学技術大学で撮影したとされる写真がWeb上に掲載
  • 江氏の服装など不自然さがあり「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は加工の疑いを指摘
  • 共産党大会を秋に控え、習近平国家主席の人事に対し、江氏の健在をアピールする狙いか

江沢民氏が大学訪問で健在アピールも不自然さ指摘の声

江沢民氏が大学訪問で健在アピールも不自然さ指摘の声

重病説も伝えられた江沢民氏の体調は?

 中国の江沢民元国家主席(90)が5月下旬、上海市の上海科学技術大学を訪れた際に撮影したとされる写真がインターネット上で出回っているが、江氏の服装が厚着なほか、新緑の季節にしては写真に緑豊かな木々が写っていないなど、写真には不自然なところが多いことが分かった。

 このところ、江氏の重病説が伝えられており、それを否定するかのように、江氏の健在をアピールする動静情報がネット上で出ている。今回のような江氏とみられる写真が伝えられるのは2015年9月以来初めてだが、米政府系報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は「写真が加工されている疑いがある」と伝えている。

 江氏については、香港誌「争鳴」5月号が「江氏は4月17日夜、上海市の自宅で、脳卒中で倒れ、市内の病院に運ばれた」と伝えている。報道によると、江氏は下半身不随で寝たきり状態になっているという。

 その後、この報道を否定するかのように、江氏は5月10日、上海市実験学校の創設30周年を記念して、自ら同校の校長に祝賀の電話をかけていたとの情報がインターネット上で流れた。

 また、5月9日に死亡した銭其シン元副首相の葬儀が18日、北京市内で行われたが、その際、江氏が葬儀用の花輪を贈ったことが伝えられており、少なくとも江氏は存命であることは確かだ。

 さらに、今回の上海科技大訪問の情報だ。同大は江氏の長男、江綿恒氏が学長を務めており、江氏ばかりでなく、江氏の妻も同行したという。

 しかし、ネット上の写真では、江氏は自動車から降りて移動する際には、男性3人に体を支えられているが、大学に入る際、1人と男性が手で体を支えているだけで、自分で歩いている姿が写っている。その後の学生らとの懇談では、江氏夫妻は車いすに座っている。

 このほかにも、ネット上の写真では、江氏の表情がぼやけているなど、VOAはこれら不自然な点を多く指摘している。

 江氏が権力基盤としてきた上海市では最近、江氏に近い人物に対する締め付けが強まっている。5月25日には、江氏に近い、上海市人民検察院(地検)の元トップに対する規律違反の疑いでの党籍剥奪などが発表されている。

 このため、香港メディアを中心に、共産党大会を今年秋に控え、習近平国家主席が自身に近い人物を登用する人事を進める中、江氏が健在ぶりをアピールする狙いがあるとの見方が出ている。

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