健康アピールするプーチン大統領 専用VIP病棟の建設計画

健康アピールするプーチン大統領 専用VIP病棟の建設計画

さらなる長期政権への布石か AP/AFLO

 ロシア人男性の平均寿命の64歳に達しながら、柔道やアイスホッケーの腕前を披露しては国民に健在ぶりをアピールするプーチン大統領。47歳の若さで大統領に就任して以来、一貫して“タフガイな指導者”を演じ続けている。

 メディアには「薬も病院も嫌い。蜂蜜やスポーツが健康の秘訣」と語っているが、それは一面にすぎない。今年1月、ロイター通信に、プーチン大統領と最高幹部専用のVIP治療を行う医療施設の建設計画が極秘裏に進んでいることをすっぱ抜かれた。

 記事によれば、老朽化しているモスクワ郊外の大統領府中央病院をリフォームする際に、最大10人が入院できるVIP専用の特別病棟を4800万ドル(約50億円)かけて建設する予定だという。

 病棟には、一般的なロシアのアパートの3倍の面積となる約200平方メートルのVIPルームを2部屋設置し、治療中でも執務をこなせる会議室やスイミングプールまで作られる予定だ。

 病院を管理するロシア財務省はこの建設計画を否定しているが、その元となる大統領府中央病院はそもそも“VIP御用達”だった。ロシア情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授・名越健郎氏が語る。

「ソ連邦時代から国家の要人が治療を受ける病院で、エリツィン元大統領も米国の著名医師を招いて心臓バイパス手術を受けた。ロシアでは一般的な医療費は安いとはいえ、高度医療は庶民に払える額ではないため、医療の質はカネ次第というのがロシアの実情だ」

また記事では、ソ連邦時代は中央病院で治療を受ける政府要人の平均寿命は国民より20年長かったと書かれている。 プーチン大統領も特権的な医療体制の中で、まだまだ現役を続けるつもりかもしれない。

※SAPIO2017年8月号

関連記事(外部サイト)