「ついに、トランプ大統領の精神は崩壊か」と落合信彦氏

トランプ大統領のタイプミス疑惑などに対し、落合信彦氏が深刻な精神状態を懸念

記事まとめ

  • トランプ大統領のTwitter投稿に『covfefe』なる英単語が登場し、タイプミス疑惑がある
  • また、『ロシアゲート疑惑』も拡大し、落合信彦氏はトランプ氏の精神状態を危惧する
  • 米国が劣化すると日本も他人事ではなく、国内でテロが起きてもおかしくないという

「ついに、トランプ大統領の精神は崩壊か」と落合信彦氏

「ついに、トランプ大統領の精神は崩壊か」と落合信彦氏

米メディアからも懸念の声 Reuters/AFLO

 ジャーナリストの落合信彦氏は、「アメリカの劣化」を一貫して指摘している。ドナルド・トランプ大統領の存在は、同盟国の日本にとって大きなリスクであると言い切る。

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「この大統領の精神状態は大丈夫か?」

 そんな声が、アメリカで数多く上がっている。米紙ワシントン・ポストのコラムニスト、ジェニファー・ルービンは、「トランプの精神状態には深刻な懸念がある」「大統領がこんなにも不安定なのは、大きな問題だ」と指摘した。

 我が国の安全保障は、こんな同盟国のトップに頼っているのである。6月には、トランプの奇妙なツイッター投稿も話題になった。

〈Despite the constant negative press covfefe〉

 存在しない「covfefe」なる英単語が登場したのだ。この意味不明な投稿に接した人々からは、すぐに「coverageのタイプミスではないか」という指摘がなされた。もしそうだとしたら「連日の否定的なメディア報道(press coverage)にもかかわらず」という意味にはなる。

 ただし、キーボードの配列を見ればわかるが(あるいはスマートフォンから打ったとしても)、coverageをcovfefeと打ち間違えたとしたら、よっぽど手が震えているか、幻覚を見ているとしか思えない。そもそも、トランプのこのツイートには前後の文もなく、何の脈絡もなかった。「精神状態は大丈夫か?」という懸念が出るのも、当然だろう。

 繰り返す。日本の安全保障は、こんな男に依存しているのだ。何と言っても世界の安定にとって最も懸念すべきは、アメリカの大統領とその側近らがFBIにマークされているということである。

◆事実誤認と嘘と誇張

 トランプが解任した前FBI長官のジェイムズ・コミーは、6月の公聴会証言で「トランプが、ロシア疑惑捜査をやめるよう要請した」と語った。今後は、元FBI長官で“ロシアゲート疑惑”を調べる特別検察官に任命されたロバート・モラー率いる捜査チームが「トランプ政権の闇」に迫ることになる。

 本誌前号でも指摘した通り、“ロシアゲート疑惑”は驚くほど拡大している。特にFBIが注目しているのが、トランプの娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナーだ。すでにアメリカの複数のメディアは、「クシュナー氏が捜査対象になっている」と名指しで報じている。

 クシュナーは、昨年12月にロシア駐米大使とニューヨークで会談。この時は、ロシアゲート疑惑の中心人物と目されている前大統領補佐官のマイケル・フリンも同席していた。さらに、トランプ政権発足前に、ロシア政府系の対外経済銀行頭取とも会っていたことが明らかになっている。

 今後、次々にトランプ政権とロシア側の癒着は明らかになるだろう。ロシアによる大統領選介入、選挙システムへのハッキングも指摘されている。「トランプ大統領」という存在そのものの正統性さえ疑われるのだ。

 近著『そして、アメリカは消える』で詳述した通り、かつて強く美しかったアメリカが劣化すると、世界はジャングルと化してしまう。

 特に今年に入ってから、各地でテロが頻発するようになった。5月から6月の相次ぐテロは衝撃的だった。イギリス中部マンチェスターのコンサート会場で起きた爆弾テロでは、22人が死亡。ロンドンのテロでは7人が犠牲となった。イランのテヘランでも国会議事堂などが襲撃され、17人が死亡した。いずれもIS(イスラム国)が関与したと見られている。

 2015年にフランス・パリで起きたシャルリー・エブド襲撃事件では12人が殺害されたが、それと同規模のテロが日常的に起きるようになってしまったのだ。日本も他人事ではない。いつ国内でテロが起きてもおかしくないし、北朝鮮も「日常的」にミサイルを発射している。

 金正恩が毎週のようにミサイルをぶっ放しているのに、安倍政権はいつもの「厳重に抗議する」というフレーズを繰り返すだけで、本質的な対応策を考えようともしない。国会は「加計学園疑惑」一色で、安全保障に関する論議は忘れ去られたまま閉会した。

 文部科学省の「総理のご意向」文書問題では、官邸が「再調査はしない」と突っぱね続けた挙げ句、世論の猛烈な批判を浴びて結局、再調査を迫られた。安倍政権の迷走は明らかだ。

 この体たらくで、もしテロや北朝鮮のミサイルで国民に犠牲が出たらどうなるのか。官邸も国会議員たちも慌てふためくだけで、まともな対応は何もできないだろう。

 アメリカの軍事力で、金正恩やISを叩いてもらう?

 安倍が一緒にゴルフを満喫した同盟国の大統領は、ありえないミスタイプをして、「精神状態に深刻な懸念」がある、FBIに狙われた男だ。日本が「アメリカさん、タスケテください」と泣きついたところで、トランプが日本のために兵を派遣するだろうか。断言するが、それは絶対にない。

 トランプは、パリ協定を独断で簡単に離脱したのと同様、日米同盟など忘れてしまったかのように振る舞い、「私は日本のためではなく、アメリカ市民のために大統領に選ばれたのだ」などと言い出すはずだ。日本人は、その時に後悔しても、遅いのである。

※SAPIO2017年8月号

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