韓国で活発化する「親日派狩り」 盧武鉉の反日政策の具現化

韓国で活発化する「親日派狩り」 盧武鉉の反日政策の具現化

撤去を求める紙が貼られた梨花女子大初代総長の銅像 YONHAP NEWS/AFLO

 現代韓国では、日韓併合時代に日本政府と協力して功績を残した政治家、官僚、文化人らに「親日派」のレッテルを貼り、「民族の裏切り者」と糾弾することが法律で定められている。最近、この親日派狩りが激しさを増しているという。親日派文化人の銅像撤去を働きかけたり、韓流スターや女優も含め、子孫への無差別攻撃まで起きている。在韓国ジャーナリスト・藤原修平氏がレポートする。

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 親日派狩りが激しくなったのは、どれも朴槿恵政権が窮地に陥った2017年1月以降のことである。文在寅が政権奪取へと支持を集めた時期が重なっているが、これは偶然ではない。運動の主体がもっぱら文在寅政権の支持基盤である若者であること、元慰安婦の支援団体が文在寅大統領の所属する「共に民主党」と昵懇であること、さらに文在寅大統領が盧武鉉元大統領の後継者を自任していることを考えると、昨年から息を吹き返してきた親日派狩りも、明白な政治活動であると言える。

 ソウル大をはじめとする韓国各地の大学で親日派断罪を掲げる学生団体が結成されたのは、2005年のことだ。これは前出の親日派を断罪する二つの法律が制定される時期と完全に一致する。そして昨年の梨花大や高麗大での親日派創設者の銅像撤去を要請した学生団体もそうした団体の流れを汲んでいる。

 さらにこの2校の学生会はともに、2015年の日韓合意を不服とし、いち早く日本大使館前でシュプレヒコールの先頭に立っている。親日派狩りは、盧武鉉の反日政策が具現化されている。

 時代を超えて繰り返す「親日派狩り」を支えるのは韓国の反日教育だ。現在の大学生までの若者は、盧武鉉政権が2007年に定めた教育課程で高校までの教育を受けている。このカリキュラムでは中学校で「歴史」が初めて独立の教科とされ、歴史教育の充実化が図られた。これは現在までも継続されており、日本の植民地支配をすべて悪とする「正しい歴史」を韓国の若者に今もなお植えつけている。

 文在寅大統領は慰安婦問題の蒸し返しや徴用工問題での賠償請求を韓国国民の民意として反日政策の手綱を緩めない。一方、韓国社会では自己浄化として親日派狩りが横行し、近代韓国を築いた功労者やその子孫を容赦なく糾弾してしまう。

 反日正義の韓国は何とも殺伐とした社会である。

※SAPIO2018年3・4月号

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