スーパーで万引きしようとした認知症の女性を逮捕、腕の骨を折るなどした警察官が起訴される

スーパーで万引きしようとした認知症の女性を逮捕、腕の骨を折るなどした警察官が起訴される

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お店で代金を払わずに無断で商品を持ち去れば、窃盗罪で罪に問われるだろう。海外では、手荒なまねをした警察官が、逆に罪に問われてしまうことがあるようだ。

 アメリカ・コロラド州の大型スーパーで、商品の代金を払わずに立ち去ろうとした認知症の女性を暴行したとして、起訴されていた元警官らの裁判が始まったと海外ニュースサイト『The Denver Post』『Daily Mail』などが3月3日までに報じた。

 報道によると2020年6月26日、同州ラブランド市に住む当時73歳の女性が大型スーパーを訪れたという。女性は、ソーダ、スイーツなど約1600円相当の商品を手に持ち、会計せずにお店を出たそうだ。店員男性が女性に気付いて追いかけ、女性を店内に連れ戻した。しかし、女性はその場を去ろうと抵抗したため、他の店員らが加勢してもみ合いに。このとき店員は、女性の持っていた未会計の商品を奪い返したという。女性は、そのままお店を去っていった模様。店員は警察に通報したそうだ。

 すぐに警察が駆け付け、女性を追いかけた。警察は女性に追いつき、「止まれ」と伝えるも、そのまま行こうとしたため、当時26歳の男性警察官Aは女性の手を強く引っ張り、地面に押さえつけ、後ろ手に手錠をかけたそうだ。このとき女性は腕を骨折し、肩を脱臼したという。のちに女性は認知症を患っていることが分かったという。女性は終始、会話が難しく、本人は何が起こったか分かっていない様子だった。女性は6時間拘束された後、釈放されたそうだ。

 事件発生から約10カ月後の2021年4月、女性の家族は警察に市民権を侵害されたとして、治療費や慰謝料などを求め、同州警察およびラブランド市を訴えたという。この民事訴訟がメディアに報道され、事件が広く知られるようになった。訴訟を受けて、女性を逮捕したAと、Aのパートナーで警察官の女B(年齢不明)が休職処分になったそうだ。のちに2人はともに、警察職を解雇されたという。検察は、第二級暴行罪でAおよびBを起訴したそうだ。

 民事訴訟では2021年9月に、ラブランド市側が女性に約3億5千万円を払う形で和解が成立したと報じられている。

 Aらの刑事裁判は現在も続いている。2022年3月2日に開かれた裁判では、Aが出廷、答弁取引に応じて容疑を認めたそうだ。最大で禁固刑8年だが、執行猶予が付く可能性があり、Aは刑務所行きを免れるかもしれないと伝えられている。判決は5月に言い渡される予定だ。なお、Bについては4月後半に裁判が開かれる予定だという。

 このニュースが世界に広がるとネット上では「女性はきゃしゃで明らかに弱そう。弱者を乱暴に扱う最低な男」「逮捕するにしても、腕の骨を折るのはやり過ぎ」「認知症の人は暴力的になりやすい。警察を責められないと思う」「市民にケガさせて、おとがめなしは許されない。警察は身内に甘すぎる」「今回の事件で一番得をしたのは、3億もらった女性の家族」といった声が上がった。

 犯罪を犯した人を逮捕するのは警察の役目だが、逮捕するにしても、無抵抗の女性の腕を折る必要はない。被告の元警官が刑務所行きを免れれば、警察には世間から厳しい目が向けられそうだ。

記事内の引用について
Ex-Loveland police officer pleads guilty to felony assault for seriously injuring 73-year-old woman during arrest(The Denver Post)より
https://www.denverpost.com/2022/03/02/loveland-police-karen-garner-austin-hopp-plea/
Colorado cop who faced three charges for violent arrest of female dementia-sufferer, 73, that broke her arm admits just ONE lesser count thanks to plea deal that could help him avoid jail(Daily Mail)より
https://www.dailymail.co.uk/news/article-10574757/Colorado-cop-arrested-dementia-sufferer-broke-arm-pleads-guilty-just-ONE-lesser-count.html

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