電動アシスト自転車に2人乗りで転倒、少女死亡「自転車の欠陥」を主張し両親がメーカーを訴える

電動アシスト自転車に2人乗りで転倒、少女死亡「自転車の欠陥」を主張し両親がメーカーを訴える

画像はイメージです

親ならば、子どもを亡くすことほどつらいことはないだろう。このほど、予期せぬ事故で子どもを失った両親が、とあるメーカーを訴えて話題となっている。

 アメリカ・カリフォルニア州の路上で、転倒した電動アシスト自転車の後ろに乗っていた少女が頭を強く打ち死亡した事故で、少女の両親が自転車メーカーに損害賠償を求める訴えを、ロサンゼルス郡高等裁判所に起こした。海外ニュースサイト『New York Times』『abc news』などが8月10日までに報じた。

 報道によると2021年1月31日、12歳の少女は友人の11歳少女(以下友人)と電動自転車に乗って、小高い丘にサイクリングに出かけたという。電動自転車には2人乗りをした。友人が前に乗って運転し、その後ろに少女が乗ったそうだ。電動自転車は、後輪の上にフラットな荷台がついているタイプのものだ。

 サイクリングの帰り道、急な下り坂にさしかかったところ、電動自転車は急加速しバランスを崩して転倒した。このとき後ろに乗っていた少女が地面に頭を強く打った。少女も友人も、ヘルメットを着用していたと伝えられている。駆け付けた救急隊によると、少女は意識不明の重体で、すぐに病院に搬送された。少女は手術を受けるも事故から2週間後、一度も意識は戻ることなく死亡が確認された。死因は外傷性脳損傷だったという。なお、友人はけがもなく、無事だった模様だ。

 最近になって亡くなった少女の両親は、少女の死が「電動自転車の設計上の欠陥」によって引き起こされたものと主張し、少女らの乗っていた電動自転車メーカーに対し、損害賠償を求める訴訟を起こした。具体的な訴額は公表されていない。

 訴状によると、電動自転車が下り坂で加速した際、運転していた友人が後輪のブレーキをかけたが減速せず、次に前輪のブレーキをかけても止まらずに前輪が振動したため、バランスを崩して転倒したという。

 これは、ディスクブレーキ装着自転車の場合、クイックリリース構造(車輪を簡単に着脱できる構造)だと、急ブレーキ時に車輪が激しく振動し、車輪が脱落したと過去に報告があり、安全上問題があると指摘。さらに、子どもが電動自転車に乗る危険性について注意喚起を適切にしていなかったと、自転車メーカー側の過失を主張している。被告には、電動自転車メーカーのほか、ヘルメットの会社も含まれているという。

 訴訟を受けて、電動自転車メーカーの広報は「訴訟中の案件で、コメントは控える」と各社の取材に回答。少女の両親は「お金をもらっても娘は帰ってこない。私たちのように、子どもを失う経験をしてほしくない。黙ってはいられなかった」と各社の取材に回答している。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「打ち所が悪かった。頭でなければ。不運な事故だ」「某自動車メーカーの急加速事故を思い出した。似たような訴訟だな」「自転車の2人乗りは普通に危ない」「バランスを崩した友人少女の責任では? 友人少女を訴えるべき」「単にスピードの出しすぎ。ブレーキをかけても止まれないよ」「11歳の少女の力では、2人分の体重をコントロールできないと思う」「そもそも、2人乗りを注意しなかった両親に責任がある」「メーカー側が敗訴するのがアメリカ」といった声が上がった。
 
 愛するわが子を失った両親の悲しみは計り知れないほど大きい。今後の裁判で、本当の事故原因が明らかになることを期待したい。

記事内の引用について
‘Team Molly’ Parents Sue E-Bike Company Over Daughter’s Death(New York Times)より
https://www.nytimes.com/2022/08/01/style/team-molly-rad-power-bikes-lawsuit.html
Parents file lawsuit against e-bike company after daughter's death(abc news)より
https://abcnews.go.com/GMA/Family/parents-file-lawsuit-bike-company-daughters-death/story?id=88002829

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