シリア停戦発効直前、アレッポ空爆で民間人に犠牲者

 シリア内戦を巡って、アサド政権を支持するロシアと一部反体制派を支援する米国が停戦で合意し、9月12日の日没から発効することになったが、停戦発効を前にシリア各地で両勢力の陣地争いが激化している。
 英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団」によると、北部アレッポと首都ダマスカスで戦闘が起きており、政権側が北西部山岳地帯で、反体制側は南西部で攻勢を強めている。シリア北西部地中海に面したラタキア県では、11日も戦闘が続き、アレッポに続く海岸線の道路沿いの集落に対する砲撃と空爆が目撃されている。11日と12日にはアレッポに対する空爆で、民間人に多数の犠牲者が出たと監視団は伝えている。
 停戦について、反政府武装組織「自由シリア軍」とそのグループは、「積極的に協力する」との意向を書簡で米国に伝えたが、停戦がアサド政権に利するのではないかと懸念。書簡は、停戦監視システムがないことや包囲地区の食料不足、停戦後9日間は政府軍の航空機の飛行を認めている点などで危惧を表明している。
 前回の停戦は、発効中に反体制側と民間人を攻撃したとして、米国がアサド政権を非難。停戦は一週間で破棄された。今回の停戦は、過激派組織「イスラム国」(IS)とジャブハド・ファタハ・アルシャムと名称を変更した旧ヌスラ戦線は対象に含まれていない。

(シリア、アレッポ、9月11日、取材・動画:ロイター、日本語翻訳:アフロ)