ガス代が前年の8倍の1億円超に…  ウクライナ侵攻でイタリアでエネルギー価格が高騰

ガス代が前年の8倍の1億円超に…  ウクライナ侵攻でイタリアでエネルギー価格が高騰

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長期化するロシアによるウクライナ侵攻。その影響でヨーロッパはエネルギー価格の高騰に直面しています。間もなく行われるイタリア総選挙にも影響を与えそうです。

侵攻開始から間もなく7か月。ウクライナ側が反転攻勢に出る中、ロシアでは軍の予備役の招集が始まっています。

抗議の動きも広がる中、独立系メディアは政権筋の情報として、大統領令の機密条項には「100万人の動員が可能だと記されている」と報道。これについて、大統領報道官は「ニセ情報」と否定しています。

一方、対ロシア制裁の影響でヨーロッパではガスの使用制限などによりエネルギー価格が高騰。市民生活を直撃しています。

イタリアのナポリ。窯から取り出された熱々のピザにはトマトソースがふんだんに使われていますが…

レストランオーナー
「原材料が値上がりしています。特にたくさん使用するトマトですね、ピザに必要ですから」

イタリア料理に欠かせないトマト。日本など45か国に製品を輸出しているこちらの加工工場では、夏の太陽をたっぷり浴びた大量のトマトを7月中旬から2か月ほどかけて、一気に瓶詰や缶詰にしていきます。トマトを茹でる際に必要なのがガスですが…

トマト加工・販売会社社長
「ガス代が去年7月の12万ユーロ(約1670万円)から今年7月は97万8000ユーロ(約1億3600万円)になりました。8倍以上ですよ、とても失望しました」

消費量が去年より10%増えたのに対し、ガス代はなんと8倍!日本円で月額1億円を超えたのです。その影響もあり、こちらのトマトピューレは60%以上、値上げされました。

また、一般家庭でもこの秋・冬はガス代がおよそ30%、電気代が40%上昇の見込みです。街中では…

記者
「こちらのたばこ店のレジの前には、こんな表示が置かれています。去年7月の電気代が600ユーロ(約8万6000円)。今年は1500ユーロ(約21万5000円)と、2.5倍になったと窮状を訴えています」

そんななか、イタリアでは25日、注目の総選挙が実施されます。最新の世論調査では、「イタリア優先」を掲げ、本人はタカ派とされるメローニ氏ら、中道右派連合が優勢で、ドラギ現首相を支持してきた中道左派などを引き離しています。

国民が政府に最も求めることは、「インフレ対策」と「エネルギー危機」への対応で、その背景にあるロシアへの経済制裁については、世論が分かれています。

また、ウクライナへの「支援疲れ」が、国民の選択により影響を与える可能性も指摘されていて、右派政権誕生後のイタリアの立ち位置が注目されています。

そのウクライナでは東部と南部4つの州の親ロシア派支配地域で、きょうからロシアへの編入を問う住民投票が始まりました。安全上の理由から投票所での直接投票は最終日の27日のみで、残りは戸別訪問などの形がとられるということですが、2014年の南部クリミア半島と同様にロシアが一方的な併合に踏み切れば、情勢は新たな局面を迎えることになります。

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