ブラジルのルラ元大統領、1年7か月ぶりに釈放…右派政権との対立姿勢鮮明

ブラジルのルラ元大統領、1年7か月ぶりに釈放…右派政権との対立姿勢鮮明

8日、釈放後に演説するルラ元大統領(中央)=ロイター

 【リオデジャネイロ=田口直樹】収賄などの罪で昨年4月から収監されていたブラジルのルラ元大統領(74)が8日、約1年7か月ぶりに釈放された。国民の人気が高い左派のルラ氏は右派のボルソナロ政権と対立する姿勢を鮮明にしており、政治的な分断が深まる可能性がある。

 ルラ氏は8日夕、収監先の南部クリチバの警察施設を出て、支持者を前に「ボルソナロ(大統領)のようにうそをつく政権でなければ、この国ははるかに良くなっている」と語った。

 ルラ氏は、大手建設会社から提供された高級マンションなどが賄賂だったとして、昨年1月の2審でも禁錮12年1月の有罪判決を受け、最高裁に上告していた。

 ブラジルでは、2審で有罪判決が維持された場合に収監が認められていたが、最高裁は7日、これを覆し、判決確定前の収監は認められないとする判断を示した。

 ルラ氏は2003年〜10年の在任中に手厚い社会福祉政策を行い、貧困層を中心に高い人気を誇る。18年の大統領選の世論調査では首位だったが、収監され、立候補を認められなかった。