北朝鮮の国営百貨店で米国製ノートPCの販売解禁

北朝鮮の国営百貨店で米国製ノートPCの販売解禁

北朝鮮の英才教育のメッカ、万景台学生少年宮殿でコンピュータ学習に熱中する少年(2018年4月3日、韓国写真共同取材団)

韓国製品と並び、北朝鮮では販売と所有が禁止されているのが米国製品だ。不倶戴天の敵、米帝(米帝国主義)の作った製品などを持っていれば、思想性が疑われる。だが、米朝の融和ムードを受けて解禁の兆しが現れつつある。

首都・平壌近郊の流通の拠点、平城(ピョンソン)の国営百貨店で、米国製のノートパソコンが多数売られていると伝えてきたのは、米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋だ。

国営の平城百貨店ではかつて、中国製のノートパソコンが売られていたが、それが姿を消し、代わって現れたのが米国製のノートパソコンだという。百貨店の店頭に並べられているのはHPやDellなどの製品、そして、かつてIBMが販売していたThinkpadだ。いずれも貿易会社を通じて中国から密輸されたものだという。

「国営の百貨店が急に米国製品を堂々と売るようになったのは、中央から米国製品の販売が公式に許可されたためだ」(情報筋)

米国製品はこれまで、当局の締まり班「109常務」の摘発対象となっていた。同店は以前から中国で組み立てた米国ブランドのノートパソコンを販売していたが、摘発を恐れて中国製に産地偽装していたという。政府は米朝関係の改善を望んでか、米国製品の販売を全く統制しなくなったとして、情報筋も驚きを隠せずにいる。

ちなみにノートパソコンを所有するには、地域の保衛部(秘密警察)に登録し、証明印が押された証紙を貼らなければならない。それがなければ109常務に没収されてしまう。

別の情報筋は、平城の地域特性について次のように説明した。

「市内には多くの教育機関や平安南道の行政機関があり、高級中学生(高校生)、大学生、行政幹部などの間でノートパソコンへの需要が強い。平城百貨店の支配人は、中朝国境に面した新義州(シニジュ)の商人と連携し、米国製の中古ノートパソコンを取り寄せ、1台300ドル(約3万4000円)で販売している」

国産のノートパソコンも存在するが、ハードディスクの容量が小さく故障が多いため、あまり人気がないという。

一方で、高級幹部、トンジュ(金主、新興富裕層)やその家族は、財力を見せつけるためにアップル社製のMacbookを購入、使用している。ちなみに、Macbookは金正恩党委員長が使用していることで知られている。

かつて北朝鮮には、「ハイテク製品と言えば日本製」という時代があったが、今ではすっかり韓国製、米国製にお株を奪われたようだ。

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