貧乏旅行でベトナム行くなら、空港からの移動にはタクシーは危険。格安なエアポートバスがオススメ

貧乏旅行でベトナム行くなら、空港からの移動にはタクシーは危険。格安なエアポートバスがオススメ

ホーチミンのエアポートバス。導入されて日が浅いので、バスもまだきれいだ

◆ベトナムでは空港のタクシーは危険

 東南アジアは国の玄関として機能する空港で、その厳しさの洗礼を受けることになる。市街地までの交通手段がタクシーしかない場合、ボッタクリに遭遇する可能性が高いのだ。ベトナムもまた同じだ。

 ベトナムのタクシーはとにかくボッタクリが多い。ガイドブックを開いても、国内の大手3社以外は乗ってはいけない、と書かれているし、それが実際に事実である。しかも厄介なことに、その大手3社でさえ、稀にボッタクリが起こる。そのため、ベトナム人のほとんどは今、路上で手を挙げてタクシーを停めることがない。「Grab」などの配車アプリを利用するようになったからだ。

 空港から市街地へ行くタクシーはとにかくひどいものが多い。初めての訪越だと相場もわからないからと法外な料金を告げてくる。また、ベトナムでは空港内を通過するタクシーに通行料のようなものを空港は課しているようだが、それをいいことにまたとんでもない料金を乗客に請求する。本来なら1万ドン程度(約55円)にも関わらず、日本円で数千円を言ってくることもある。

 怖いのは、タクシーを人気のない場所に停めて、あらかじめ待機していた仲間たちと脅して高額の料金を支払わせるケースだ。筆者の友人も何人か南部のホーチミンでその被害に遭っている。筆者の体感的には昔からホーチミンの空港の方が北部のハノイの空港よりもタクシーのボッタクリ率が高い。

 ベトナムは比較的治安がよく、ベトナム人気質は少なくともタイ人よりも温厚だ。また、タイと違い銃社会ではないので、危険な武器を持った犯罪者はあまり多くないような気がする。とはいえ、初めてのベトナムでローカルの強面たちに囲まれて凄まれれば、普通の人なら怖くなってしまう。

 では、今、ベトナム旅行で空港から安全に市街地に行くにはどうすればいいのか。配車アプリを事前に入手して車を呼ぶか、もっといい方法は公共の交通機関のエアポートバスを利用することである。

◆ベトナムの旅をより安全にしたエアポートバス

 ハノイの空港「ノイバイ空港」からハノイ市街地まではおよそ25キロほどになる。タクシーでも40分前後はかかる。ホーチミンの「タンソンニャット空港」は、大きな街とはいえ地方都市のため、空港自体はほぼ市中にある。それでも外国人が多い1区と呼ばれるエリアへはおよそ8キロほど離れている。

 市街地からタクシーで空港に向かうと、ハノイは15ドル前後(約1650円)、ホーチミンは8ドル前後(約880円)かかる。キロ単価はホーチミンの方が割高だが、これはあくまでも標準レベルの金額だ。

 これらを最も安く済ませる方法が、公共のエアポートバスだ。2016年ごろに登場し、ベトナム旅行が俄然しやすくなった。あくまでも主要都市の話で、地方の空港はまだエアポートバスが導入されていないことがほとんどだ。とはいえ、ベトナムの田舎は人の気質がいいので、ボッタクリは案外少なかったりもする。

◆タクシーや配車アプリより断然やすい!

 さて、ハノイの場合、エアポートバスはひとり3万ドンになる。タクシーなら20米ドル(約2200円)近くかかるところ、165円程度で済んでしまうわけだ。乗り場もわかりやすく、国際線のターミナルなら出口を背にして左方向にバス停があった。86番という黄色いバスが、朝6時前後から夜0時ごろまで10〜30分おきにやってくる。

 ただ、ハノイの場合、空港から国鉄ハノイ駅を結ぶため、ホアンキエム湖周辺の旧市街と呼ばれるところに宿泊する人に向く。ほかのエリアの宿泊だとちょっと不便だ。しかし、当記事はわざわざ節約して行こうという話なので、バックパッカーなどの低予算旅行者におすすめだ。

 タンソンニャット空港の場合はターミナルを出たら右手に行くと、やはり黄色いバスが停まっている。109番というバスで、2万ドン(約110円)で1区方面に向かう。ルートは現在地下鉄工事で流動的だが、日系デパートの高島屋、服飾市場のベンタイン・マーケットを経由し、安宿街のブイビエン通りに近いファングラオ公園のバスターミナルに至る。日本人居住者が多いエリアも通過するので、日本人にはかなり便利なバスだと筆者は思う。空港から終点までは渋滞がひどい時間帯だと1時間くらいかかってしまうが、金額的には有利だ。なにより騙されないという安心感がある。

◆無料Wi-Fiは廃止になってちょっと残念

 ハノイはベトナム航空など航空会社が運営するエアポートバスが以前から存在した。しかし、客が集まらないと出発しないので時間が読めないという不便さがあった。この新しいエアポートバスも始発は時間通りに出発するものの、それ以外はある程度客を待ってから出る傾向にあるが、それでも航空会社のバスよりはマシな間隔になっている。

 また、今の公共のエアポートバスは開通当初は無料Wi-Fiが車内で使えた。今は使えなくなった(車両によってはあるかもしれない)ので、そういった不便さは出てきてはいるが、ボッタクリにあったり、裏に連れて行かれて危険な目に遭うよりはましだろう。ちょっとケチな話ではあるが、卒業旅行などでベトナム旅行を計画されている方の参考になればと思う。

<取材・文・撮影/高田胤臣>

【高田胤臣】

(Twitter ID:@NatureNENEAM)

たかだたねおみ●タイ在住のライター。最新刊に『亜細亜熱帯怪談』(高田胤臣著・丸山ゴンザレス監修・晶文社)がある。他に『バンコクアソビ』(イースト・プレス)など

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