「表現の不自由」展の慰安婦像 スペイン実業家が購入 来年にも私設美術館で公開

 【パリ=三井美奈】愛知県の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止された問題で、元慰安婦を象徴した作品「平和の少女像」をスペインの実業家が購入したことが14日、分かった。

 この人物は、同国東部カタルーニャ州で映像関連会社を経営するタチョ・ベネット氏で、ジャーナリスト出身。ツイッターで作品の写真を掲載し、「日本で展示から外された像は新たな家を見つけた」と発信した。

 ベネット氏は同日のロイター通信のインタビューで、作品はすでに購入済みで、来年州都バルセロナに自ら開設する計画の美術館に収めると明かした。「私は1年半前から政治、倫理、性的問題などで非難された作品を世界中で買ってきた。美術界の検閲について常設展や資料館を作るのに十分な量が集まった」と語った。

 ベネット氏は昨年には、スペインの前国王が旧植民地ボリビアの活動家に陵辱される様子を表現した像を購入した。この像は2015年、バルセロナの現代美術館での公開をめぐって是非論が高まり、当時の館長は辞任した。

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