日本の核廃絶決議案、NPT再検討会議に向けて軍縮に焦点 米国は棄権 賛成減らす

 【ニューヨーク=上塚真由】国連総会第1委員会(軍縮)は1日、日本が提案した核兵器廃絶決議案を賛成148票、反対4票、棄権26票の賛成多数で可決した。来年に控える核拡散防止条約(NPT)再検討会議を前に共通基盤の形成を目指し、各国の主張の隔たりが大きい核軍縮に焦点をあてた内容となり、核保有国の米国は棄権した。昨年よりも賛成が12カ国減り、棄権は2カ国増えた。

 日本の核廃絶決議案の採択は26年連続で、今年の決議案は「核兵器のない世界に向けた共同行動の指針と未来志向の対話」が表題。採決では英国やフランスの核保有国が賛成し、昨年と同じ北朝鮮、中国、シリア、ロシアが反対。棄権は米国のほか、韓国やイラン、インドに加え、オーストリア、ニュージーランドなど核兵器禁止条約の主導国が目立った。年内の総会本会議で正式に採択される。

 決議案は「核軍縮と安全保障は相互補完的」と強調。NPT再検討会議に向けて、直ちに取るべき行動指針として、透明性向上や包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准に向けた取り組み、被爆者との交流を含む軍縮・不拡散教育など6項目を掲げた。

 また、決議案は過去のNPT合意文書の履行の重要性に言及。米国はこれまで合意内容が現在の安全保障環境にそぐわないと主張しており、決議案への支持を見送ったとみられる。

 昨年までの決議案は核使用の非人道的な結末に対する「深い懸念」を示していたが、今年は「認識する」との表現にとどまり、軍縮に焦点を絞ったことから北朝鮮の核・ミサイル開発への非難もなかった。

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