イラン、遠心分離機にガス注入開始 合意停止第4段階

 【カイロ=佐藤貴生】イランは6日、中部フォルドゥの地下核施設で遠心分離機へのガス注入を始めた。ウラン濃縮活動の再開に向けた準備とみられる。2015年の核合意はフォルドゥでの濃縮活動を禁止しており、欧米から批判が出ている。

 ロイター通信が伝えた。ガスを注入して遠心分離機を稼働させると、天然にはほぼ存在しない核分裂しやすいウランが抽出でき、濃縮度を90%まで高めれば核兵器への転用も可能。注入には国際原子力機関(IAEA)の検査官も立ち会ったもよう。ロウハニ大統領は5日、合意の履行義務停止の「第4段階」として遠心分離機へのガス注入を開始するとしていた。

 一方、イラン原子力庁のサレヒ長官は、フォルドゥでは6日にも濃縮度5%のウランを製造するとしている。合意ではウランの濃縮度を3・67%以下に定めており、イランは7月にも4・5%のウランを製造していた。

 濃縮度5%のウランは原発燃料などに使用される。兵器級とは開きがあるため、イランは合意を段階的に放棄することで、当事国である英仏独に対し、合意で定められた金融・石油関連のイランとの取引の維持を迫る狙いとみられる。

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