トランプ氏が弾劾訴追されれば上院で裁判 ウクライナ疑惑

 トランプ米大統領のウクライナ疑惑で、野党・民主党は、クリスマス前に下院本会議での弾劾訴追決議案の可決を目指している。トランプ氏が弾劾訴追されれば、歴代大統領では3人目。年明けから上院で弾劾裁判が始まることになる。

 下院司法委員会が今後弾劾訴追の決議案を起草。下院本会議で決議案を採決する流れとなる。下院は民主党が多数を占めており、トランプ氏が弾劾訴追される公算は大きい。

 弾劾訴追が成立すると、与党・共和党が多数の上院では、最高裁長官を裁判長役に迎え、下院の代表者が検事役、上院議員が陪審員役となって弾劾裁判が開かれる。出席者の3分の2の賛成で罷免されるが、ハードルは高い。

 これまでに罷免された大統領はいない。第17代アンドリュー・ジョンソン大統領が1868年に閣僚の罷免をめぐり、第42代クリントン大統領は1999年に不倫疑惑での偽証をめぐってそれぞれ弾劾裁判に持ち込まれたものの、いずれも無罪になっている。

 第37代ニクソン大統領は74年、ウォーターゲート事件をめぐる司法妨害などで下院司法委が弾劾勧告を決めたが、弾劾訴追を前にニクソン氏が辞任したため弾劾裁判は開かれなかった。

 上院に舞台が移ることを想定し、共和党内では弾劾裁判を一定期間長引かせる考えも浮上している。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、来年2月3日の中西部アイオワ州での党員集会から始まる大統領選の予備選に弾劾裁判を重ねることで、民主党の候補指名を争う上院議員を首都ワシントンにくぎ付けにして同党に打撃を与えようという意図のようだ。(ワシントン 住井亨介)

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